2010年4月18日日曜日

ボストン・フリーダムトレイルの旅3 パークストリート教会



マサチューセッツ州会議事堂をあとにし、パークストリートを下ると、交差点の角に、パークストリート教会がある。この教会は、1829年、William Lloyd Garrison が奴隷制を非難するスピーチを行った。奴隷制度を公の場で非難するのは、この時が初めてだったという。そのような歴史的に意義深い場所ならと、写真を数枚撮った。現在のパークストリート教会は、たくさんの車が行き交う信号前にあるので、写真を撮るのはかなり大変である。 

今回フリーダムトレイルを旅するに当たり、アメリカ人が良く口にする「フリーダム」つまり「自由」について考えさせられた。現在のアメリカでは、この自由という言葉は誤用される場合が多々あると、私は常日頃思っているのだが、フリーダムトレイルの史跡を巡り、その歴史を学ぶにつれ、その根本的な意義を、少し感じ取れたと思うのだ。独立以前のアメリカは、イギリスの植民地であった。重税がかけられ、税金を支払わなければ、重い刑罰が与えられる。当時のアメリカ国民が叫んだ「自由」とは、その圧制から開放されるための「自由」であった。Garrisonが非難した奴隷制とは、人間が人間を売り買いし、家畜のように所有した悪政である。その束縛からの「自由」である。この一言には、どれだけの重みがあるのだろう。そんなことを考えながら、あの手すりがある窓からスピーチがされたのだろうかと、写真を撮った。

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