最近、日が短くなってきた。外で仕事をしていると、 その変化が良くわかる。裏庭フェンスの改修工事は、 計画よりも大幅に遅れ、現在も続行中。かれこれ、 二ヶ月以上も続いているのだが、 あまり文句は言わないように心がけている。 素人が苦労しながらやっているのだから、 努力している事に感謝する方が懸命であると、 結婚六年目に突入した昨今、悟るようになった。
そこで暗くなり、 外で仕事をするのが難しくなってきたことだしと、Home Depotに出張し、やっと念願のフェンスの板を購入した。ああ、 待ちに待った実際の板!!早く早く、この板達が、 隣の家との境界線となる事を、ああ、切実に願う。
そんなHome Depotの帰り道、 せっかくリバティーのモールまでやって来たのだから、 どっかに寄って行こうと、私達が選んだのが、「ステーキ・ アンド・シェーク」。 私はアイスクリームでも食べたら良かろうと思っていたのだが、 店内に入った瞬間、ここが「レストラン」 である事を忘れていた自分に気付いた。 メニューがとてもファーストフード的な為、 セルフサービスを頭に描いていたのだが、店に入った時、「 どうぞ、お席にお着きください」と、 にこやかな若いウェイトレスに言われたのだ。まあ、仕方が無い。 最初にドリンクを頼んだ私達は、二人で「ワカモリバーガー」 を分ける事にした。78セント追加すると、 ポテトを大にできるという事だったので、 ポテトの大も注文することにした。
「ステーキ・アンド・シェーク」は、 上質のハンバーガーとミルクシェーキが売りで、1934年、 イリノイ州で生まれた。席に着いた夫の背後に、 その当時の店舗なのか、 忙しそうなダイナーの様子を写した白黒写真があった。 広い店内に白い制服を着たウェイトレス達が給仕している様が、 大きなガラス越しに見える。駐車場の車からオーダーした客に、 ハンバーガーを運んでいるウェイトレスも居る。そうか、 この店は、元々ダイナーだったのだと理解した。 道理でここのバーガーは、 よそのファーストフードレストランのよりも、 質にこだわりがあるわけだ。前回ご紹介した「タウン・トピック」 のハンバーガーに似ていると思った。 今年になって開店したニューヨーク1号店は、 全くのセルフサービスで、ウェイトレスは居ないようだが、 中西部の店舗は、昔ながらのダイナーの雰囲気を残している。
そんな店内にある白黒写真を背景に座っている夫を見つめ、「 こりゃ、絵になるわい」と思った私は、 夫の携帯で写真を取ることにした。赤と黒が基調のインテリア、 全てが新しいのだが、なんだか「バック・トゥー・ザ・ フューチャー」に出てくるカフェのような気がしないでも無い。 ふと店内を見ると、窓際に若いカップルが仲良く座っている。 なんだかこれも、60年代の映画に出てきそうな雰囲気である。
「ステーキ・アンド・シェーク」は、名前にある通り、「 ミルクシェーキ」も目玉商品なのだが、私はどうも、この「 ミルクシェーキ」があまり好きでは無い。 これぞアメリカの象徴ではあるのだが。「 アイスクリームを食べる」のは好きだが、「 溶けたアイスクリームを飲む」のは、どうもいただけない。しかし、アメリカンを経験したい方は、ぜひお試しを。
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