2012年9月7日金曜日

ステーキ・アンド・シェーク Steak 'n Shake



 最近、日が短くなってきた。外で仕事をしていると、その変化が良くわかる。裏庭フェンスの改修工事は、計画よりも大幅に遅れ、現在も続行中。かれこれ、二ヶ月以上も続いているのだが、あまり文句は言わないように心がけている。素人が苦労しながらやっているのだから、努力している事に感謝する方が懸命であると、結婚六年目に突入した昨今、悟るようになった。

 そこで暗くなり、外で仕事をするのが難しくなってきたことだしと、Home Depotに出張し、やっと念願のフェンスの板を購入した。ああ、待ちに待った実際の板!!早く早く、この板達が、隣の家との境界線となる事を、ああ、切実に願う。

 そんなHome Depotの帰り道、せっかくリバティーのモールまでやって来たのだから、どっかに寄って行こうと、私達が選んだのが、「ステーキ・アンド・シェーク」。私はアイスクリームでも食べたら良かろうと思っていたのだが、店内に入った瞬間、ここが「レストラン」である事を忘れていた自分に気付いた。メニューがとてもファーストフード的な為、セルフサービスを頭に描いていたのだが、店に入った時、「どうぞ、お席にお着きください」と、にこやかな若いウェイトレスに言われたのだ。まあ、仕方が無い。最初にドリンクを頼んだ私達は、二人で「ワカモリバーガー」を分ける事にした。78セント追加すると、ポテトを大にできるという事だったので、ポテトの大も注文することにした。

 「ステーキ・アンド・シェーク」は、上質のハンバーガーとミルクシェーキが売りで、1934年、イリノイ州で生まれた。席に着いた夫の背後に、その当時の店舗なのか、忙しそうなダイナーの様子を写した白黒写真があった。広い店内に白い制服を着たウェイトレス達が給仕している様が、大きなガラス越しに見える。駐車場の車からオーダーした客に、ハンバーガーを運んでいるウェイトレスも居る。そうか、この店は、元々ダイナーだったのだと理解した。道理でここのバーガーは、よそのファーストフードレストランのよりも、質にこだわりがあるわけだ。前回ご紹介した「タウン・トピック」のハンバーガーに似ていると思った。今年になって開店したニューヨーク1号店は、全くのセルフサービスで、ウェイトレスは居ないようだが、中西部の店舗は、昔ながらのダイナーの雰囲気を残している。

 そんな店内にある白黒写真を背景に座っている夫を見つめ、「こりゃ、絵になるわい」と思った私は、夫の携帯で写真を取ることにした。赤と黒が基調のインテリア、全てが新しいのだが、なんだか「バック・トゥー・ザ・フューチャー」に出てくるカフェのような気がしないでも無い。ふと店内を見ると、窓際に若いカップルが仲良く座っている。なんだかこれも、60年代の映画に出てきそうな雰囲気である。

 「ステーキ・アンド・シェーク」は、名前にある通り、「ミルクシェーキ」も目玉商品なのだが、私はどうも、この「ミルクシェーキ」があまり好きでは無い。これぞアメリカの象徴ではあるのだが。「アイスクリームを食べる」のは好きだが、「溶けたアイスクリームを飲む」のは、どうもいただけない。しかし、アメリカンを経験したい方は、ぜひお試しを。

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