2012年4月23日月曜日

B級グルメの王道、メキシカンレストラン:El Camino Real

 カンザスシティーのダウンタウンから、ハイウェイI70に乗って川を越えると、カンザス州側に出る。そこも「カンザスシティー」なのだが、実はその地域は、メキシコ人が多く住んでいる。メキシコ人のお祭「シンコ・デ・マーヨ」に3年ほど前に行って、そこで本物のタコスを食べて以来、メキシコのタコス(アメリカのタコスとは大違い!)の大ファンになった私は、昨今、B級グルメについて考えていた。アメリカのカントリー料理もそれなりに好きな私だが、やはり、少々違ったものが食べたい。B級グルメに行くには、外国人が集まった地域の小汚いレストランに行くのが、最短距離である。そこで、Googleすると、「カンザスシティーで一番美味しいタコスレストラン」堂々第一位にランキングしたのが、カンザス州カンザスシティーにある「El Camino Real」ということだ。写真を見ると、正統派メキシコタコスが、美味しそうである。それに店内は、少々薄暗くて庶民的。これは、行かねば。計画を目論んだ私は、行ける機会を狙っていた。昨日、夫に相談すると、「じゃあ、明日ランチに行こう」ということになり、早速行ってきた。  ハイウェイに乗って、カンザス州側に出ると、少々奥まで行き過ぎていて、ミズーリ側に戻らねばならなかった。しかしその地域の様子も見ることができて、少々、観光気分である。この辺は、私が住んでいる地域とは、かなり様子が違い、ちょっとデンジャラスな雰囲気がある。日本人女子の私が一人歩いていれば、目立つ事間違い無し。なので、一人で行く勇気は無いのだが、夫と一緒なら安心。レストランの前に駐車場は無く、路上駐車である。スポットを探すのに迂回すると、近くに元教会だったのではないかと思われるブロック造りの建物に、「カジノ」という看板が出ていた。(写真を撮っておけば良かった。)
 インターネットに出ていた通り、ブロック造りの建物がそこにあった。大きなガラス張りの窓の内側には、肉を重ねた大きな塊を横のコンロで焙り、ナイフでこそぎ落している男性が見えた。レストラン前は、既に大変良い匂いがする。これは期待できそうだ!意気揚々として店内に入ると、かなり沢山の客が居た。さすが、第一位にランキングしただけあって、繁盛しているらしい。客層は、アメリカ人半分、メキシコ人半分といった所。私が調べた英語のサイトで第一位だったので、この店を知っているアメリカ人は多いと見た。
 付け出しにまずチップスとサルサが出てくる。新鮮なサルサが美味しい。
ウェイトレスが、「お飲み物は?」と聞くので、夫はコカコーラを頼んだ。メキシコのコカコーラは、アメリカのと違うというのを聞いた事がある。古びた瓶には、スペイン語で書かれている。レトロだ。こういう雰囲気は、大変好きである。私は、いつもの調子で「アイスティー」というと、アイスティーは無いということだった。なのでダイエットコーラを注文した。
 私はタコスを食べるつもりでいた。メニューを見ると、タコスだけでも10種類くらいある。スペイン語の横に英語の翻訳があった。「ビーフ」の中にも「牛の舌」「牛の頭」「牛肉」と3種類。「牛の舌」はなんとなく想像できたが、「牛の頭」とは普通のビーフと違うのだろうか。どうやらメキシコ人も、肉の全部分を食べるらしい。良くわからないので、普通に「ビーフ」と、「チキン」と「ポークチョップ」を頼んだ。出てきたのが、上の写真である。いやいや上の写真は、出てきたものに、自分でシラントロとオニオンをかけた図である。これにライムを搾って食べる。アメリカのタコスのように、トマトやレタスは無い。これがメキシコ正統派のタコスである。(と偉そうに語っているが、私もそんなに知っているわけではなく、スペイン語のメニューは、殆ど理解できず。)夫はタコス二つと、ライス付きポークブリートを注文。SO GOOD!
 入口のカウンター後ろでは、コーントルティヤを作っている女性が居た。じっくり観察していると、左端の白いタオルがかかったボールの中に、トルティヤのドウがあるらしく、それをパスタマシンのような機械に入れ、薄く延ばしている。出て来たドウは丸く刳り貫かれ、それを彼女の前にある鉄板ですぐに焼くようである。こうして目の前でトルティヤを作っているのだから、とても新鮮なはずだ。  夫が頼んだライスは、少々味が薄い昭和のオムライスといった感じの味。全体的に、どの料理をとっても、日本人に馴染みやすい味だと思う。「辛くて食べられない!」というものは、一品も無かった。こうして大満足でレストランを後にした。夫の車に乗って、「さあ、アメリカの現代社会に帰ろう」と言ったら、夫は笑っていた。

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