2010年6月8日火曜日

マンハッタンの夜景




日中、ミッドタウンとアッパーマンハッタンを、ダブルデッカーバスで回った私たちは、ホテルで休憩をした後、ナイトツアーに参加するため、タイムズスクエアに繰り出した。路上の屋台でホットドックを購入し、歩きながら食べる。これも、ニューヨークでしたかった事の一つだ。歩いている途中、エンパイアステートビルディングを見つけた。今回のニューヨーク滞在中、エンパイアステートビルの写真を撮ったのは、これだけだった。夕暮れ時だったので、あまり良い写真が撮れず、残念である。



タイムズスクエアのダブルデッカーバス乗り場に行くと、制服を着たスタッフが、「ナイトツアーは、途中で乗り降りできません。行くのも、ダウンタウン方面のみです」と説明した。夜は治安が悪くなるので、バスから降りた客が襲われでもしたら、会社は責任が持てないということらしい。他に予定があるわけでもなく、ダウンタウン方面にまだ行っていなかった私たちは、それに異存はなかった。屋根の無い2階に上がると、涼しい空気が気持ち良い。今回のガイドも、人の良さそうな初老の男性だった。確かサンフランシスコ出身と言っていたと記憶する。ニューヨークで気付いたことだが、ニューヨークには、ニューヨーク出身の人が少ない。私が出会った人の大半は、アメリカ人でも地方出身で、ドーナツショップやレストランでは、聞き取るのが大変なほど、アクセントの強い英語を話す外国人がほとんどだった。これもコスモポリタンなニューヨークの一面である。

バスは、ガイドの説明を交えながら、ダウンタウン方面に向かう。この時にはとっぷり日も暮れていたので、この後はあまり写真を撮っていない。バスはブルックリン方面に向かい、マンハッタン橋を渡る。ガイドの話では、ブルックリン橋は、大型バスが通過できないので、この橋を使うらしい。しかしそのおかげで、バスからブルックリン橋の向こうに、夜のニューヨークの摩天楼が見えた!大感激であった。この時期になると、皆一斉に写真撮影大会である。こんな素晴らしいニューヨークの夜景が見られるとは思ってもいなかったので、感激度も倍増!ニューヨークに行ったら、ダブルデッカーバスのナイトツアーで夜景を見に行くこと、100パーセントお勧めである。



この後、バスは「ダンボ」と呼ばれる地区を一巡し、「イーストリバー」の船着き場近くで止まり、乗客は歩いて夜景を見に行くことができた。そこには、テレビで良く見るニューヨークの夜景が広がっていた。川向こうの高層ビル群。右には、ブルックリン・ブリッジ。この光景に感動しなければ、おかしいというものである。その証拠に、そこには他にもたくさんの観光客や、親子連れがいて、プロのカメラマンが、写真を撮っていた。同じ場所に、教会のような形の建物があった。アイスクリーム屋だった。後にインターネットで調べると、「ブルックリン・アイスクリーム・ファクトリー」といい、かなり有名らしい。これもその時知らなかったことであるが、このアイスクリーム屋のちょうど裏が、これまた有名な「リバーカフェ」というレストランだそうだ。夫がこのアイスクリーム屋で、何味かは忘れたが、アイスクリームを買ったので、お裾分けを貰った。おいしかったが、集合時間が気になったので、バスに戻ることにした。

バスに戻ってみると、なんとバスが故障しているので、修理技師が来るまで、出発できないと言う。日本ではこんなことは、あまりないと思うが、アメリカでは、何でもありだ。乗客の私も「なら、夜景がもっと楽しめてラッキー!」と、喜んだくらいで、気軽なものである。人間、変なことは良く覚えているもので、こうしてバス出発時間を待っている間、道端に大きなネズミがいたのを記憶している。そのネズミは、これまでの私の人生で見たネズミの中で、最大のものだった。ネズミがあんなに巨大になれるとは知らなかった。猫ほどの大きさと言ったら言い過ぎかもしれないが、どうやらニューヨークでは、ネズミさえも食べ物に困ることはないらしい。

結局バスは修理されることなく、次のバスに乗客を移すということで、解決案を見出す。次のバスのガイドは、ブルックリン出身の若い男性だった。私が出会った数少ないニューヨーク出身者であったが、私も夫も、このガイドがあまり気に入らなかった。なんだか、「態度がデカイ」のである。これまでのガイドが良かっただけに、残念である。

この後バスは、ミッドタウン方面に向かい、タイムズスクエアに戻り、ナイトツアーは終了した。

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