2010年5月21日金曜日

ニューヨーク二日目、ロックフェラーセンターに行く



 この日の朝は、六月だというのに寒かった。私達夫婦の宿業というか、旅に出かけると、どこに行こうと、どんな季節であろうと、いつも寒いのである。こんなに寒くなることを予想していなかった私は、ホテルの近くでジャケットを購入したかった。そこで朝食も食べずにホテルを出て、近所を歩き始め、すぐに「オールドネイビー」を発見する。そこでは男性服が半額のセールをしていた。私の上着を買うのが目的であったが、そんなことはさておき、夫は男性服売り場、私は女性服売り場に直行し、別行動をする。何度も試着をし迷った挙句、Tシャツを2枚、パンツを2枚、上着を2枚購入した。

 戦利品を抱え、私達は近くの「ダンキンドーナッツ」に入る。私はべーグルとアイスティーを注文した。ニューヨークに行く前は、インターネットでレストラン情報も収集し、「ランチにはあそこ、ディナーはここ」などと夢見ていたのだが、実際ニューヨークに行って、車もない上に、地理も良くわからないので、アメリカにはどこにでもある「ダンキンドーナッツ」などに入って、朝食を食べるのである。トレイに食事を載せ、二階に上がる。そこは少し古い雑居ビルといった感だった。こういう所に入ると、日本を思い出す。窓の外から隣のビルが見える。下には歩いている人達が見える。私のカンザスシティーの日常生活には、こういう風景は存在しない。それがいいのか悪いのかは、良くわからないが、こういったたくさんの人々が押し込まれた都会とは、かけ離れた場所で生活している自分を認識する瞬間である。

 べーグルはあまりおいしくなかった。プレーンを頼んだ上に、クリームチーズも付けず、温めてもいなかったので、固く冷たいべーグルは、悲しい味として私の記憶の中に残された。

 一旦ホテルに戻り、服を着替えた後、私達はいよいよ、本格的にニューヨーク観光に出かけた。私がニューヨークでどうしても行きたかった所の一つが、ロックフェラーセンターだった。ここは、私がいつも見ている朝のニュース「Today」が収録されている場所で、ひょっとしたらMatt Lauerや、Ann Curryに会えるかもしれない!それに、ここではツアーがあり、スタジオの中に入れるというのだ。 

ホテルからロックフェラーセンターまでは、歩いて行ける距離だった。人でごった返すタイムズ・スクエアーに行くと、この日も、路上でチケットを売っている人がたくさんいる。その中のブルーのジャケットを着た若い女性から、「ダブルデッカーバス」のチケットを購入した。二日間載り放題で、美術館の入場券や観光船の無料券も付いている。もう一社あるダブルデッカーバスのチケットよりも安かったので、良い買い物をしたような気がした。



 タイムズ・スクエアーから道を曲がり、しばらく歩くと、テレビ等でよく見る建物が出てきた。「ラジオシティー・ミュージックホール」だ。クリスマスの時期になると、ここで行なわれる「クリスマス・スペクタキュラー」という催し物に出演するダンサー達が、朝のニュース番組に登場し、クリスマス気分を盛り上げてくれるものである。この建物の前では、観光客がカメラ片手に写真を撮っていたので、私も夫もそれぞれのカメラで、思い思いの写真を撮り始めた。









 そしてしばらく行くと、やっとお目当ての「ロックフェラーセンター」が見えてくる。ビジネスマン等が行き交う中、ここでも写真を撮った。観光客が正式に入る入口がどこかよくわからないまま、建物の中に入る。少々古いながらも、なんだか高級ホテルの受付といった感で、私達が目指しているツアーチケット売り場ではないのは明らかだ。そこで制服を着た男性に、ツアーのチケットがどこで売られているか聞いてみると、ギフトショップということだった。彼の言葉を頼りに、ウロウロ歩いていると、「30 Rock」で有名なティナ・フェイの大きな写真があったので、「30 Rock」を見ている私達は、近くにいた人に頼んで、写真を撮ってもらった。




 ギフトショップのドアを開け、キャッシャーに行くと、今日のツアーのチケットは売り切れで、明日の早朝6時以外、しばらく予約は取れないと言われた。そんな早起きな私達ではないので、すっぱりツアーは諦めることにした。やっぱり人気のあるツアーなのだ。建物内をぐるぐる回っているうちに、なんだか見覚えのある場所が目に入った。大きな日傘が上に付いたテーブルが、外にたくさんある。もしかして、あそこは冬になるとスケートリンクになって、オリンピックのフィギュアスケート選手達が、華麗な演技をNBCのニュース番組「Today」で披露してくれる場所ではないか!俄然、力が入って、夫と一緒に外に走り出す。ぐるっと反対側に回ると、「ロックフェラーセンター」の象徴とも言える、あの金色に輝く大きな像が、堂々とある。ここに来てやっと、「あ~、ロックフェラーセンターにやってきた」という実感が湧いた。「Today」で良く見る場所が、そこかしこにある。「あ~、あの噴水地域は、クランベリーの水洗いをデモンストレーションしてた場所だ」とか、「そういえば、この間、「ホワイトカラー」の宣伝で、白いシャツをここで配っていたな」とか、例を挙げれば切りがない。すっかりおのぼりさん気分であるが、その場は私達のような観光客で満ち溢れていた。夫がロックフェラーセンターの創設者「ジョン・ロックフェラー」の碑を見つけ、写真を撮って欲しいと言った。私が撮った写真に映る夫は、なんだか誇らしげに見えた。




 こうしてこの後、ロックフェラーセンターを跡にし、近くの道を走っていた「ダブルデッカーバス」を追った。

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